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総酸の換算は国によって違う?! [造り]

先日、お世話になっているソムリエールの方から、総酸は国によって換算が違うんですね?という質問を受けました。
お客様の中でも、きっと興味をもたれているのだろうと思いましたので、今日は取り上げてみたいと思います[ダッシュ(走り出すさま)]

例えば、あるワインの総酸のデータに7g/Lと書かれているとします。
基本的にヨーロッパでは、硫酸で換算しますので、このワインの総酸が全て硫酸であるとして、計算をしていることになります。逆に、NZやオーストラリア、アルゼンチン、日本のような新世界では、酒石酸で換算しますので、このワインの総酸が全て酒石酸であるとして計算をしています。

普段、お客様にワイン中の総酸を聞かれることもあるのですが、その場合、日本は、酒石酸換算ですので、酒石酸換算の値をお伝えしています[かわいい] しかし、フランスワインに慣れている方だと、硫酸換算の値をイメージされていると思うので、それを付け足すのが丁寧なのだろうなと思うことがあります[あせあせ(飛び散る汗)]
実際は、醸造家たちは、データの酸度よりも、テイステイングで感じる酸度のほうを大切に感じていると思うので、そういったデータの詳細はほどほどに流してしまうことが多いのですが・・・[たらーっ(汗)]

今度は、例えば、あるシャンパンの総酸のデータが、『7g (H2SO4) /L』と書かれているとします。その値を酒石酸で換算した場合は、およそ10.7g/Lになります。この場合は、硫酸 (H2SO4)で換算したと明記されているので大丈夫ですが、ただ『7g/L』とだけ書いてあった場合は、注意が必要です。なぜなら、普段、新世界のワインのデータに慣れている方ですと、見る方によっては「泡ものにしてはずいぶん低い酸だな」と勘違いされてしまうからです。

また、「分析方法も国によって違いがありますか?」と質問を受けたのですが、色々な国で研修させていただきましたが、基本的には、総酸に限らず分析方法はどの国も同じようです[晴れ] 慌しい醸造期に、できるだけシンプルに正確に測れる方法を選びたいというのが、ユニバーサルのようです(笑)



ロゼ談議 [造り]

昨日、ニュージーランドのマルボロの造り手とインポーターの方が来社しました[ぴかぴか(新しい)]

2008年に、ニュージーランドで研修をした際、私の興味は、どちらかと言うとソービニヨンブランよりも、シャルドネとピノノワールにありました。

今、国別で見た時、ロンドンで最も高値で取引されているのは、ニュージーランドのワインです[かわいい] クリーンでアロマティックなソービニヨンブランが、今のニュージーランドワインのブランドを築いたと言っても過言ではないと思いますが、中には、収量の多さを感じさせない、造り手の意志を感じさせるようなワインを造り、注目される醸造家がいます。

今回来社してくださったMahiワイナリーのブライアンさんもその1人です[ぴかぴか(新しい)]
実は、2008年の研修の後、マルボロも回ったのですが、まだ新しいながら醸造家から一番注目を集めていたのが、このMahiワイナリーでした[ぴかぴか(新しい)]

ワイン造りのこと、甲州のこと、世界の流れのこと・・・最近海外の醸造家と話をすると必ず挙がるのが「ロゼ」の話題です[かわいい]
今、世界では、空前のピンクワインブームと言われています[exclamation×2] 特に人気なのが辛口ロゼです。この日も、ブライアンさんと、ロゼについて語りました[グッド(上向き矢印)]

「どうしてこんなに日本食に合うのに、日本では敬遠されてしまうのか」論議(笑)

でも私もそうでした。
ロゼって、赤でもなく、白でもなく・・・というイメージだったのですが、フランスへ行き、その考えが180度変わりました[あせあせ(飛び散る汗)]

ボルドーには、クラレという辛口ロゼがあり、友達が、特に夏になるとよく飲んでいたので、初めは、真似をして飲んでみたという感じでした[ダッシュ(走り出すさま)] そのとき、何だかとてもリフレッシュされて、「ああ、ロゼってこういう楽しみをもらえるものなんだ[ぴかぴか(新しい)]」と驚きました[ひらめき] それからというもの、忙しい勉強の合間をぬって、テラスで飲むロゼに何度も癒しをもらいました[かわいい]

そのときの歓びを再現したいと願い、造り出したのが「グレイスロゼ」です[かわいい] 夏になると、私はどうしても食欲が出ないのですが、そんなときに取る食事が、グレイスロゼと薬味をたっぷり入れたそうめんです[レストラン] ロゼのきれいな色にも助けられて、肉体労働のために栄養を確保します(笑)

赤ワインには赤の良いところ、白ワインには白の良いところ、ロゼワインにはロゼの良いところがあります。それぞれの魅力を引き出していくのも、きっとワインメーカーの仕事なのだろうな・・・とブライアンさんと話しながらふと思いました。



プレスを新調いたしました! [造り]

今年、ミサワワイナリーでは思い切って、プレスを新調することにしました[exclamation×2]

従来までのプレスは、かなり古いタイプで、マニュアルでプレスを行っていました[ダッシュ(走り出すさま)] 
なので、これまでは、どれくらいの気圧で果汁を搾るか、何回ドラムを回すか、その場で決めて運転しなければいけませんでした[あせあせ(飛び散る汗)]

果汁の受けも大きく、常にドライアイスを使い、酸化を防ぐよう気をつけていました[あせあせ(飛び散る汗)]

また古いタイプだったので、故障にいつも気を遣っていました[たらーっ(汗)]

新しいプレスは、窒素で置換するタイプのプレスで、最新式のものです[ぴかぴか(新しい)]
新しいプレス.JPG

何に焦点に当てるかですが、やはり垣根甲州の充実を目標にプレスを選びました。

台風が去ったら、スパークリング用のシャルドネを収穫する予定でいます[かわいい]

今年もいよいよ醸造期が始まります[ぴかぴか(新しい)]





Giaconda [造り]

先日、Giacondaのワインをテイステイングする機会に恵まれました[ぴかぴか(新しい)]

Giacondaは、オーストラリアのヴィクトリア州の生産者で、特にシャルドネの名手として知られていますが、「ワインメーカーが好きなワイン」の一つに挙げられると思います[グッド(上向き矢印)]

今まで、自分の尊敬するワインメーカーたちが、好きなワインとして紹介してくれたワインでもありますが、私自身も、「いいワインだな」と思うワインです。
決して大きな生産者ではありませんが、ワインが緻密で頑固、一貫した果実のバランスを感じます。

この日テイステイングしたワインは、5種類[ダッシュ(走り出すさま)]

Aeolia Roussanne 2008
Nantua Vineyard Les deux chardonnay 2008
Estate Chardonnay 2006
Warner Vineyard Shiraz 2006
Nantua Vineyard Pinot Noir 2005


5種類に共通していたのは、とてもフレッシュで、ワインがいきいきしていたことです。この日、特に感激したのは、「Estate Chardonnay 2006」でした。この日、「Nantua Vineyard les deux Chardonnay」という、もう1種類のシャルドネが出ており、こちらもさわやかで良いワインでしたが、「Estate Chardonnay」は、他にはちょっとないワインだと思います。
シラーズも、きれい、複雑、ポテンシャルのあるワインだと感じましたが、まだ若く、全体に統一感が出てくるのは、まだ先のような感じがしました。

このテイステイング会に、マスターオブワインのネッドグッドウインさんがいらっしゃったのですが、オーストラリアのシャルドネについて面白いことを言っていました。

今、オーストラリアの現代的なシャルドネと言うと、アルコール度数が13.5%ないくらいのワインが主流なのだそうです。13.5%のシャルドネでは、ブルゴーニュのシャルドネと変わりません。
日本で、オーストラリアワインというと、バロッサに代表される南オーストラリアの力強いワインのイメージですが、それは少し時代遅れなマーケットだとネッドさんは仰っていました。

オーストラリアワインは、マーケットに敏感です。確かに、もっともっと面白いことが起きているんだろうなと思います[かわいい]

ハンターバレーのセミヨンも面白いと思っていますし、辛口リースリングスタイルを確立したエデンバレーも、今は新しい世代がオフドライなリースリングを造り始め、新しい旋風を起こしつつあるように見えます。個人的に、エデンバレーの生産者で好きなのは、クラシックに造るグロセットですが、KTなどの新しい生産者にも注目しています[ぴかぴか(新しい)]

私が父にワインの話をするとき、よく父は、「もう一度飲みたいと思うワインか?」と聞きます。
シャルドネに関しては、世界で最も広く栽培されている白品種だと思いますが、その一方で、「またシャルドネか」というような、ちょっと飽きられている雰囲気もあると思います。ただ今、こうやって、造り手たちが試行錯誤しているのを見ると、新しいタイプのシャルドネが生まれたりして、またその魅力に引き付けられる飲み手も増えてくるような気もします[ぴかぴか(新しい)]

Giacondaのシャルドネは、他にない個性を持つシャルドネです。ネッドさんが仰っていましたが、現代的なオーストラリアのシャルドネとは少し違いますし、かと言うと、風土が違うからなのか、カリフォルニアのシャルドネのような太さはありません。(ちなみに、Giacondaのオーナーワインメーカーは、カリフォルニアのキスラーで修業されたそうです。) でも、なかなかこれは造れないだろうなというシャルドネというところが、すごく良いし、熟成したところをまた飲んでみたいなと思うシャルドネです[るんるん]

今年の仕込みで、シャルドネのアイデアが欲しいと思って参加したテイステイング会でしたが、そこにはたくさんのヒントがあったように思います[ぴかぴか(新しい)]

グレイス農場から初メルロ [造り]

明野のミサワワイナリーでは、仕込の真っ最中[ぴかぴか(新しい)]
慌しい毎日を送っています[あせあせ(飛び散る汗)]

あっという間にシャルドネが終わり、今日からはメルロです!

ミサワワイナリーで今年仕込む量は、大体50トン。

今年の春、チリのエラスリスで5000トンを仕込んだことを考えると、僅かな量ですが、そのほとんどはフラッグシップワイン「キュヴェ三澤」を目指す仕込みです。重量にはかえられない重みがあります・・・


選果作業を伊東さんが撮ってくれました。良かったらご覧になってくださいね[るんるん]

http://www.youtube.com/watch?v=SY0-Km4iJTo

今日は、2トンを選果するのにかかった時間は、10人がかりで7時間。
おかげで、良質の粒だけを選ぶことができましたが、もう少し効率よく仕込み、きれいな作業をするところに、私の課題があるような気がします。



2010年の初シャルドネです♪ [造り]

今日は、朝からシャルドネの収穫。

シャルドネ.jpg

まだ、緑色のシャルドネなのですが、これはスパークリングのためのもの。

スパークリングのシャルドネは、糖度は程々、爽やかな果実味、目の覚めるような酸に着目して収穫日を決めます。

ミサワワイナリーでは、二年前から、スパークリングに挑戦しています。

明野農場には、2-1区という糖度の上がりにくい区画があります。この葡萄に合った仕込みを・・・と考え、思いついたのが、このスパークリングでした。

スパークリングでは、ベースのアルコール分が高いと、あまりきれいな泡が出ないのです。

私の父は、今までスパークリングを造ってこなかったのですが、それには理由があると思っています。

まだ、栽培方法も確立されていなかった父の時代、まずきちんとしたスティルワインを造ってからという想いがあったのだと思います。

父の想いを分かっていた(?)分、泡が流行っているから、とかそういう理由で参入するのは嫌だったので、とても悩みました。

でも、結局、スパークリングが造ってみたくなってしまい、造りました(笑)

中央葡萄酒らしく(?)、瓶内二次発酵させるスパークリングなので、今日収穫した葡萄は、約2トン。
瓶内二次を手作業でこなすには、1200本くらいが限界です。


今日は、その葡萄を冷蔵庫で冷し、明日はいよいよ初仕込です!


栽培のメンバー、早朝からお疲れ様でした[ぴかぴか(新しい)]

83歳のおばあちゃんも、「初収穫だから行かなくちゃ!」と一生懸命切ってくれました。毎年ありがとう[揺れるハート]

摘房をしています! [造り]

明野農場では、今「摘房」という作業を進めています。

グリーンハーベスト.jpg
シャルドネを摘房するアルフィー

一新梢に葡萄がつくのは、大体二房です。(中には、プチヴェルドのように、三房つく品種もあります。)
これを、一房にしたり、そのまま二房にしたり、房まわりの管理を進めることが、今一番大きな仕事です。

英語で「グリーンハーベスト」と言うように、ヴェレゾン前のまだ緑色の状態の時、房を整理することは、葡萄のクオリティに影響を与えます。
ただ、よく「摘房によって収量を落とせば落とす程良い」と言われますが、私は何となく違うような気がします。

ワインに、バランスが大切なように、葡萄の木もバランスが大切だと思っています。
葡萄の木を見て、これは新梢が弱く一房しか残せないな。と思えば、一房にして、葡萄を凝縮させることが大切だと思いますが、過度の摘房は、葡萄の生理のバランスを崩してしまうような気がするのです。

私は、フランスのブルゴーニュ地方で働いていたことがあります。マコンという産地だったのですが、AOCによって剪定で残す芽数や、収量が決まっていました。

「マコンは、剪定で残す芽数は12だから、それを超えないようにしてね」と言われた時に、よぎったことがあります。葡萄の木は1本1本違うのであって、AOCという人が決めた範囲で決められるものなのだろうか。
一方で、伝統や、受け継げられるもののすごさに感嘆しました。

南アフリカで留学していたとき、私の先生は、葡萄の生理学の観点から「過度な摘房は、お金を捨てるようなもの」と仰っていました。

旧世界でも、新世界でも学ばさせてもらった今、日本という全く違う土壌で思うことは、的確で賢明な判断をしなければならないということです。

もう一つ、日本では、病気を防ぐために摘房をします。
房が重なりあうと、どうしても影になって病気になってしまうので、健全な状態を保ち、熟度をしっかり待つためにも、大切な作業です。

今年は、去年に比べて病気が多いですが、こまめに房の手入れし、美味しいワインが造れるよう頑張りたいと思います!

ちなみに、摘房された葡萄は、今年は「レストラン彩」で変身する予定ですので、どうぞご期待ください[ぴかぴか(新しい)]

明野も開花です! [造り]

ステージが遅れていた明野の畑でも、少しづつ開花が始まりました[ぴかぴか(新しい)]

シャルドネです
シャルドネの開花.JPG

垣根甲州もいよいよ
甲州の開花.JPG


今日は、樽貯蔵中の2009年(赤)を、色々テイスティングしてみました。
小さいロットづつ仕込んだものばかりなので、それぞれの仕込みの様子を思い出し、懐かしんだり、反省したり。。
7月3日には、「プリムールの会」も予定されているようですので、ぜひぜひご期待ください[ぴかぴか(新しい)]

苗木造り [造り]

今日は明野は雪[雪]
ワイナリーと樽蔵にも雪が積もりました[あせあせ(飛び散る汗)]
樽蔵 雪積もる.JPG

樽蔵では、栽培のメンバーが苗木を作っていました!
葡萄の樹は、一つの個体から増やしていくので、きちんと優良選抜することが大切。栽培家や、醸造家の判断が問われます。

苗木は、穂木と台木を組み合わせて作るのですが、接続が悪いと死んでしまいます。
専用の機械も使われますが、仲野農場長によれば実際に手でやった方が、接続が良いのだそうです。

方法を写真撮りしてみました[ぴかぴか(新しい)]

穂木の芽取りです
苗木の芽取り.JPG

苗木を適度な長さに切り、切り込みを入れます
苗木の長さ.JPG

台木と接続します。職人ワザですね!!
苗木を接続.JPG

台木は、殺菌しておきます
殺菌台木.JPG

今日一番の完成度?!嬉しそうに見せてくれた仲野農場長。
苗木接続完了.JPG

ろうづけで固めます。
苗木ろうづけ.JPG

水野くんに「何かコツはあるの?」と聞いてみたのですが、「特にないっす」・・・。
ほんとは、微妙な温度とか(鍋とホットプレートを何気なく使用していますが笑)、気泡が入らないようにとか、これも職人技です。
ロウ.JPG

完成品がこちらです[ぴかぴか(新しい)]
ロウづけ完成.JPG

この後は、土に挟んで植樹まで保管します。

みんな、雪の中お疲れ様でした!!


フォークにも雪が積もってました屋根があるけど、ちょっと斜めに降ってます・・・しんしん。
フォーク雪が積もる.JPG


日本ワインの良さとは? [造り]

メーカーズディナーを各地で開催させていただきながら、最近ずっと考えていたことがありました。

「日本ワインの良さとは何だろう?」

ライトなボディがチャーミングであり、繊細さが日本ワインの特徴と言われます。

しかし、作り手にとってみると、大半が、買い葡萄を使ってワインを造っています。

「重過ぎない」「繊細」日本を象徴するかもしれない綺麗な言葉が、作り手の言い訳に使われてしまっているような気がしていました。

私達は、凝縮した葡萄を取る最大限の努力をしているんだろうか・・・

2000年代前半の甲州より、今の甲州に「繊細」という言葉がしっくりくるのは、ある程度形になってきたことで「繊細さ」と言う言葉が、生きているのだと思います。


山梨には、「山梨県ワイン酒造組合」と、「山梨県ワイン協同組合」の二つの組合があります。

酒造組合の一部には、「若手醸造家の会」という、若手の醸造家と農家の交流会があります。

今日は、その若手醸造家の会の一環として、サントリーの村上さんが「世界の銘醸地と日本ワイン」というセミナーを開いてくださいました。

村上さんは、「ACT4」というラグジュアリーマガジンでも、触れさせていただいたこともあるくらいで、尊敬する造り手の方です。

ところが、仕事でばたばたばたばたしてしまい、結局、遅れての参加[あせあせ(飛び散る汗)]

その日は、白6種類、赤5種類の計11種類をテイスティングしました。

テイスティングしたワインです[ぴかぴか(新しい)]

グレイス甲州菱山畑 2008
サントリー樽発酵 2008
マンズ樽発酵 2008

リアス・バイシャス 2008 (バルミニュール)
ピノブラン reserve 2007( バインバン)
グリューナーヴェルトリーナ 2008 ( ニコライホフ)

高畠メルロプレミアム 2005
グレイスメルロ 2006
サントリー塩尻メルロ 2006

マルケステローサ 2006 ( チリ メルロ)
シャトーフォンロック 2007( サンテミリオン)


私は、普段セミアロマティック品種と一緒に甲州をテイスティングするとき、大抵「これじゃあ甲州の方がいいな」と思います。甲州には、他の白ワインにはない爽やかさがあるので、テイスティングして疲れてくると、甲州がほっとさせてくれるのです。
しかし、今日は、他の海外のワインが、よく造られていたこと、葡萄の良さを感じることができたことで、「甲州ももうちょっと頑張らないといけないなあ」と感じました。

赤に関しては、同じメルロでも、産地によってこれほどスタイルに影響するんだなあ・・・と思ってみていました。


セミナーが終った後、山梨大学の佐藤先生に呼び止められました。

私は、昨年度、山梨大学のワイン研究センターで、修士学生と一緒に社会人の再教育コースを履修しており、佐藤先生は、その担当でした。

(夜間の授業だったので、仕事で行けない事もしばしばあり、あまりいい生徒ではありませんでしたが(笑))

また怒られるのかな・・・なんて内心思っていたので(笑)、

「あのメルロのタンニン、あういう繊細さはなかなか造れない」の最初の一言でびっくりしました。

「グレイスメルロ 2006」 は、明野町自社農園の葡萄を使い(樹は2002年に植樹したものがほとんどです)、私は、アッサンブラージュを担当したのですが、その段階では、果実味と凝縮感が感じられ、力強い印象でした。
その後、ジャパンワインチャレンジで、最優秀日本ワイン賞をいただいたことから、あっという間に完売、私も口にするのは久しぶりでした。

「麻井宇介先生が作ったものに通じる繊細さがある」という光栄な言葉もいただきました。

私は、日本に帰国したとき、心に誓ったことは「明野では糖度が20度以下の葡萄は摘まない」ということでした。
果実の凝縮感をまず得たいと思いました。もちろん海外では当たり前のことなのですが・・・

それから、醸造で徹底しているのは、とにかく細やかな神経と、丁寧な作業です。
ここに、日本人しか造れない何かがあるような気がするのです…。

「凝縮感や果実味がある中での繊細さ」こそを、きっと私は求めているのではないか、先生の言葉を聞きながら、日本らしいワインが何かということに、少し近づけた気がしました。

そして、もう一つ大切なことがあると思います。中央葡萄酒には、侍魂ならぬ、「グレイス魂」という言葉があります。
ひたすら良いワインを造っていこう、愚直になろう、という思いの詰まった言葉です。ストイックな言葉ですが、そういう気持がなければ、本当の意味での「日本人にしか造れないワイン」を造ることはできないと思っています。

もちろんまだまだ、課題はあると思います。
佐藤先生には、こういうワインは、5千円でも安いと言っていただきましたが、自社農園産で、醸造の時間がかかればかかるほど、価格が高くなってしまいます。

自身に関してもまだまだ成長段階なので、試行錯誤を繰り返しながら、いつか私も、産地を醸すことのできる造り手になりたいと思います。


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